How-to

4.航空券について

航空券の手配方法

前の項で航空券の種類について学んだあとは、「正規割引航空券」「格安航空券」それぞれの航空券の手配方法について学びましょう。

正規割引(PEX)航空券の買い方

今や格安航空券よりも主流の正規割引航空券(PEX航空券)は旅行代理店または航空会社から直接購入します。 航空券の種類によっては、旅行代理店でしか扱っていない場合と、航空会社(公式サイト)でしか買えない場合などがありますので両方をチェックしましょう。 旅行代理店でも扱っているチケットの種類や価格・条件が店によって異なるのでいくつか比較してよりベストな航空券をみつけよう。 その時に便利なのが「航空券比較サイト」です。

航空券比較サイト

お得な航空券を探す時は「航空券比較サイト」が便利です。 複数の旅行代理店や航空会社直販の航空券を中立的に比較できるサービスを提供しているサイトです。 代表的なサイトは下記。スカイスキャナーは特におすすめです。
スカイスキャナーの航空券比較(PEX航空券に強い)

正規割引航空券を旅行代理店で買う場合

店舗、電話またはオンラインで申し込み購入します。支払いは現金、振込みまたはクレジットカードです。 店舗によっては「振込みのみ」または「カードのみ」というところもあります。 支払いをもって予約が完了し「予約確認書(バウチャー)」が発行されます。この予約確認書が航空券の代りになります。 近年、航空券はほとんどイーチケット(詳細後述)のため現物がなく、予約確認書に記載された予約番号で管理されています。
旅行代理店で航空券を購入すると一般的に3000~5000円の「手配手数料」がかかります。 (PEX航空券販売は旅行代理店にとってあまりうまみはなく、この手配手数料のみが利益になるという事情もある)
しかし2010年ごろより手配手数料を無料にするところも出始めました。オンラインのみで完結するサービスを行っている旅行代理店で、 「Expedia」、「楽天トラベル」、「HISオンライン」(HIS店舗の場合は有料)等が行っています。 顧客本人がオンライン上で情報を入力するので自己責任が重くどちらかというと旅慣れた人向けサービスですが、 注意書きをよく読んで慎重に申し込めば難しいことはありません。よくあるのがスペルミスや姓と名を逆にしてしまったなど。 1字でも間違うと飛行機には乗れないのでご注意を。

【コラム】旅行代理店の中で筆者が良く利用するのは「Expedia」です。
Expediaのメリットは手数料が無料だということに加え、取扱い数がダントツ多く安いチケットを見つけやすいこと。 そしてExpediaのメインサービスはホテル予約なので、航空券をホテルとセットで申し込む(=ダイナミックツアー)と”セット販売割引”がありさらにお得になります。
ちなみにExpediaのような実店舗を持たない旅行代理店をOTA(オンライントラベルエージェンシー)といいます。 店舗を持たないことで経費を削減し低価格を実現しています。
関連リンク:Expediaエクスペディア

正規割引航空券を航空会社から直接買う場合

日本に乗り入れている海外の主要な航空会社は日本語サイトも用意していることがほとんどですのでそんなに難しいことはありません。 航空会社から直接購入するならば手配手数料はかかりません(まれに有料のところもあり)。 公式サイトならフライト・料金検索が分かりやすいので利用する航空会社が決まっているのならおススメです。

手順:
公式サイトから航空券を検索 - オンライン申し込み - クレジットカードによる支払い - 予約確認書の発行
*利用できるクレジットカードに制限がある場合がありますので確認しましょう。JCBは弱い傾向にあります。
*最後に発行される予約番号は重要ですので控えておきましょう。
*公式サイトでも料金は常に変動しているので、数日チェックしてベストレートで購入しましょう。

■PEX航空券手配時の注意とキャンセルについて
一口にPEX航空券と言っても予約クラスがさまざまあり、旅行会社によって取り扱っているクラスが異なるため値段・制約も様々です。 制約についてはちゃんと目を通して理解してから購入しましょう。もし予定がはっきり決まっていなくてキャンセルの可能性がある場合は、 キャンセルに関する制約は特によく確認しましょう(その可能性がなくとも人生何が起こるかわかりませんので目を通すことをお勧めします)。 PEX航空券はクラスによって、キャンセルによる払い戻しが可能だったり不可だったりします。可能の場合でも「X万円を手数料として差し引く」という条件があったりします。 また、払い戻し不可の場合でも基本的にサーチャージ・税・空港使用料は戻ります。
これを明記しているところは少なく、筆者は常々「不親切だなぁ」と思っています。航空券によっては半分以上がサーチャージだったりしますから大きいです。 ただし、超格安PEX航空券の中にはミニマムキャンセルチャージがあり、サーチャージも一部戻らない場合もまれにあります。

■PEX航空券の料金と購入のタイミング
PEX航空券は基本的に「早く購入するほど安い」ものですが、早ければ早いほど必ずしも安いわけではありません。空席が埋まらなけれさらに値下がることもあります。 もちろん出発日が近くなったらさすがに安いチケットはなくなってゆきます。
料金変動は時期・航空会社・路線によってほんとうにさまざまなので、一番安いタイミングを把握するのは難しいです。 料金が発表になるタイミングも各社それぞれなので、常に価格チェックをすることが大事です。

格安航空券の買い方

格安航空券は旅行代理店が販売しています。まずはインターネットを活用して各旅行代理店を比較しましょう。 店によって取扱数も価格も異なります。ここでも便利なのが先述の「航空券比較サイト」の内、エイビーロードです(スカイスキャナーやフリーバードはPEX航空券に寄っている)
気になる航空券を見つけたら代理店に空席の問い合わせをします。オンラインからでもいいですが電話のほうが回答が即座なのでおススメです。 なぜならば、格安航空券はごく限られた数しかない場合がほとんどですので早い者勝ちのスピード勝負。 問い合わせの返事を待っているうちに埋まってしまうなんてことはよくあります。
空席があれば予約する旨を伝えると必要書類が送られてきます(郵送またはFAX、最近はメール添付の場合もあります)。 申込書等記入して返送し、申込金もしくは全額を振り込んで(またはカード払い)予約確定となります。「予約確認書」が発行されるので当日持参しましょう。
空席がない場合は他のチケットがないかを聞いて見ましょう。
また、その旅行代理店のオフィシャルサイトもチェックしてみましょう。 まれに値段が異なったり、総合サイトには掲載していないよりお買い得なチケットが売っていたりすることもあるからです。

【コラム】旅行代理店を選ぶときの注意
*売るだけ売って倒産してしまいチケットが手に入らなかったという事例が過去にいくつかあります。 2017年、旅行代理店てるみくらぶ倒産ニュースは大きな問題になりました。 安いだけで判断しないようにしましょう。過去にトラブルがないかをネット検索するのも有効です。
*小さい旅行代理店の場合、支払い方法がクレジットカードが使えず現金のみというところもあります。 ポイントを貯めたい場合やカード付帯旅行保険を適用させたい場合は一考しましょう。

航空券代以外にかかる費用

航空券は提示されている価格以外にかかる費用があります。最終的にはそのすべてを合算した値段を支払います。

・空港使用料金:成田空港の場合2040円
・旅客保安サービス料:数百円。2009年より実施
・出入国税:現地の国を出入国する際にかかる税金。国によって価格が異なる。数千円程度。
・燃油サーチャージ:数千円~数万円とけっこうな出費。行き先や時期・航空会社によって異なります。料金は各航空会社のサイト等で確認できます。
・手配手数料:旅行代理店によっては手配手数料を取っています。平均して3000円程度のところが多いです。

燃油サーチャージについて

2003年ごろから燃油の価格高騰によって必要となった燃油サーチャージはかなりのクセモノ。 航空券の代金は驚くほどの格安だが、その何倍もの高額な燃油サーチャージがかかり結局あまり安くはないという事例が多数あります。
旅行会社によっては最初の検索では安い航空券代金のみ表示していて、次のステップに進んでやっとサーチャージが分かるというところも少なくありません。
航空券代金は総額料金で比較しましょう。

e-ticket/イーチケットについて

「イーチケット」では搭乗者の情報をすべて航空会社がコンピューターで管理しているためチケットレスで、基本的には当日航空会社のチェックインカウンターでは「パスポート」を提示するだけでOKというシステムです。パスポートで搭乗者確認をしてボーディングパス(搭乗券)が発券されます。でも「予約確認書(バウチャー)」があればなお可。予約確認書はあくまで予約番号を確認するためのもので、なくても飛行機に乗ることは可能です。
一昔前までは航空券は紙に印字されたアナログのものが一般的でした。イーチケットの普及で航空券をなくしたり盗難された時の心配もなく便利になりました。