How-to

7.海外一人旅の出発

飛行機の乗換え・途中降機・途中寄航について

飛行機の乗換え(=トランスファー)と途中降機(=ストップオーバー)と途中寄航(=トランジット)はよく混同される言葉ですが、それぞれ意味合いが異なります。

トランスファー:乗換え

トランスファーとは、飛行機を途中で乗り換えること。目的の国(空港)へ直行ではなく、途中他の空港に立ち寄り飛行機を乗り換えます。 格安航空券にはわりとこの「乗り継ぎ便」が多いです。
例1)大韓航空のヨーロッパ行きの場合。日本を出てまずはソウルの空港にて飛行機を降り、そこでヨーロッパ行きの飛行機に乗り換える。 (日本発の便の乗客にはソウルが最終目的地の人やヨーロッパではなく他の国への国際線に乗り換える乗客などが混在しています)
例2)アエロフロート航空で日本から中近東へ行く場合。モスクワの空港で飛行機を乗り換えて向かう。
例3)シンガポール航空で日本からインドネシアに行く場合。シンガポール空港でインドネシア行きの飛行機に乗り換える。
*ちなみに必ずしもその航空会社の国の経由便になるというわけではなく、中には例えばシンガポール航空で日本発→ロサンゼルス直行便などもあります。 (これはシンガポールから搭乗しロサンゼルスに向かう客から見ると「途中寄航便」になります。)

ボーディングパスは基本的には最初のチェックインで2フライト分が発券されますが、乗換の空港で乗り継ぎ分のボーディングパスを発券する場合もあります。 その時は乗換の空港でトランスファーカウンターへ向かいます。
>>乗り継ぎの流れ
乗り継ぎの空港についたら手荷物すべて持って飛行機をおります。電動掲示板などで乗り換えの便のゲートを確認し移動します。あとは出発を待つだけです。 イミグレーション(入国審査場)へ行かなように注意しましょう。 乗継便のボーディングパスをもらっていない場合はトランスファーカウンターで手続きします。パスポートと予約確認書を提示して発券してもらいましょう。

*機内預け入れ荷物は自動的に乗せ換えられます。これをスルーチェックインといいます。
まれに間違って載せ替えられることもあり、これをバケージクレームといいます。
*乗り継ぎ時間に余裕がある場合は空港を散策したり免税店で買い物したりもできます。現地通貨がない場合は両替も可能。クレジットカードも使えます。 (小額の買い物にはカードは使えないこともあるので注意)

ストップオーバー:途中降機

トランスファー(乗り換え)が必要なチケットで、乗り換えを同日に行わず翌日以降の便を利用する場合など、 「乗り換え地で24時間以上滞在すること」をストップオーバー(途中降機)といいます。
これをうまく利用すると、目的地だけでなく乗り換え地も観光することができます。

実例1)台湾で乗り換えることになるチャイナエアラインでローマに行く場合。台湾では同日に乗り換えずいったん入国し市内で1日滞在・観光し、翌日のローマ行きの便に乗る。

実例2)ルフトハンザを利用して日本からスペインのマドリッドに行く場合。乗り換え地のフランクフルトで一端入国し市内を観光・滞在後、翌日の便でマドリッドに飛ぶ。
*ちなみにヨーロッパの場合はシェンゲン協定があるため、フランクフルト→マドリッドは出入国審査を通らずに国内線と同じように行くことができます。(シェンゲン協定の詳細はヨーロッパ一人旅 総合ガイド)
ストップオーバーは無料でできる航空券もあれば追加料金がかかる場合もあります。航空券によって変わるので購入時に確認しましょう。

ストップオーバーで注意しなくてはいけないのは「機内預け荷物」です。機内預けにした荷物は基本的に最終目的地まで受け取ることができません。 荷物がないと困る場合は機内持ち込みにしましょう(サイズ制限あり)。航空会社によっては、事前に申し出れば経由地で荷物を引き取ることが可能な場合もあります。

トランジット:途中寄航

途中寄航(トランジット)とは、A空港からB空港へのフライトの途中に別の空港(C空港)に立ち寄ることです。 乗客は機内で待機するか、いったん飛行機を降りて待合室で待ち再び同じ飛行機に乗り出発します。基本的に空港からでることはできません。 トランスファーとの違いは、乗る飛行機が変わらないことです。C空港で新たに搭乗客を乗せて出発します。
途中寄航する理由はいくつかありますが、直行便では集客できない路線の場合に途中寄航することでうまく乗客を確保するため、などがあります。

実例)エミレーツ航空でドバイ空港発、マルタ行きの便で、途中キプロスに途中寄航する。そこで降りる乗客もいれば乗り込んでくる乗客もいる。