ドブロブニクバスの旅と宿トラブル
●スプリトSplitからドブロブニクDubrovnikへ絶景バスの旅 ドブロブニクに向かう長距離バスは広くて快適な大型バス。鉄道があまり発達していないクロアチアでは、バスのほうが旅行者の旅の足としてよく使われていて本数も多いです。チケットはバスターミナルにあるオフィスで買え、片道120クーナ(約2500円)でした。基本的に全席指定席です。 10時、バスはドブロブニクに向けてスプリトを出発しました。約4時間半のバスの旅は、アドリア海岸沿いを通る絶景ルートでもあります。どんな景色が眺められるのか、わくわく0(^▽^)0。チケット購入と同時に座席も決まってしまうのですが、残念ながら海とは逆側の席。バスは8割がた埋まっていました。 でも!海は見えなくてもこちらも迫るような岩壁が続く絶景。 「わぁー、すごいねぇ(゜O゜*)」 そして、逆側にはアドリア海の風景。 海に面した素敵な小さな町があちこちにみられます。穏やかで、美しい風景は、昔ここが紛争地域だったのが信じられないと思わせる。 バスは途中で乗客を降ろしたり乗せたりしながら進みます。乗客は徐々に減ってゆき、海側の席が空いたのでこそっと移動しちゃいました。 一度トイレ休憩を挟んだ後、バスは”ボスニア・ヘルツェゴビナ”の国境までやってきました。この国が紛争地域であったことは記憶に新しい。クロアチアはその国土の一部がボスニア・ヘルツェゴビナに分断される形になっているのだ。ドブロブニクへ行くにはここを通過しなくてはなりません。 ▽グレーのラインが国境。赤いマーカー部分がボスニア・ヘルツェゴビナ国土 より大きな地図で イタリア&クロアチア2011GW を表示 なぜこんな不思議な国土の境界線が引かれたのか。気になって調べてみたところ、やはり歴史的な事情があるようです。 話は300年ほどさかのぼります。この地域にはネウムという海に面した街があります。当時、保護区であったドブロブニクとの紛争を防ぐために、このネウムの町は”緩衝地帯”としてオスマン帝国領となった。この時ひかれた国境線が今に引き継がれている。 国境には検問所があり、バスはいったん停止。女性の検査員がバスに乗り込み乗客全員のパスポートをチェックし始めました。ちょっと緊張。でも問題なく、バスは再び走り出しました。 しばらく走った後、バスはネウムの町で停車しました。ちょっと長めの休憩タイムのようです。ボスニア・ヘルツェゴビナにも立ち寄れるとは思ってもみませんでした。 降りたところは海に面したレストラン。なかなか素敵なところです♪スーパーマーケットも併設していました。 乗客はレストランで食事をしたり、マーケットでアイスを買って食べたりと思い思いに過ごしています。 海をも渡せる爽快な景色! 30分ほどの休憩ののち、バスは再び出発しました。 ●事故渋滞 しばらく走ると再び国境の検問所です。入国と同じようにパスポートチェックを受けて通過しました。 ドブロブニクまであともう少し!というところで、なんとまさかの事故渋滞にはまりました。細い一本道で迂回ルートもなさそうです。運転手さんはどこかに電話したりバスを降りてなにやら警察と話し合ったり、打開策を探しているようです。 「困ったねぇ。。。今日中にドブロブニクにつけるのかなぁ。。。」 30分ほどたちだんだん不安になってきたころ、他の車を押しのけてこのバスだけが前に進み始めました。乗客がいるということで優先させてくれたのでしょう。事故現場の横を、まさに針に糸を通すように!通り抜け奇跡的な脱出!運転手さんありがとう!ロスタイムは30分ほどで済みました。事故車はエアバックが飛び出して片側がぺしゃんこでした。。。 予定より30分遅れの15時にドブロブニクに到着しました。 絶景付きとはいえ、なかなか長いバスの旅でした。 ドブロブニクのバスターミナルは、観光の中心である旧市街から少し離れた新市街にあります。今日はこのバスターミナルに近いところにある宿を予約しているのでまずは歩いて宿に向かいました。 ●宿に入れない!? 地図と住所を頼りに人にも尋ねながら15分ほど歩いたころ、宿とおぼしき場所にたどり着きました。住所が書かれているのでここに間違いないはず。しかし、そこにあるのはどう見ても普通のマンションで入口は閉ざされフロントがどこかもわかりません。 「おかしいねぇ。。。どうやって入るのだ??」 今回予約したこの宿”ヴィラ ローザ”は、確かに貸マンションのようなところだというのは理解していた。しかし、フロントくらいはあるだろうと思っていたのだけど、入り方が全然わかりません。 マンション横の階段に困って立ち往生していると、そのマンションの2階ベランダにいたおばさんが声をかけてくれました。どうやら、滞在客のようです。 そのおばさんの話によると、鍵はオーナーに電話して持ってきてもらうとか。電話を持っていないと話したら、親切に電話をしてくれました。ところが。。。 「電話してもでないのよ。おかしいわねぇ、寝ているのかもしれない」 Σ(゜Д゜;)寝てるー?! これ以上おばさんに迷惑をかけるのもなんなので、私たちはその場をいったん離れることにしました。 「もう、今後ヴィラやはめよう」 「面目ない・・・・」 このあと旧市街を観光しようと思っていたのにこのままではどんどん時間が無くなります。 「一つの案としてさ、もうこの宿はあきらめて他のホテルとっちゃわない?すぐ近くに大きなホテルがあるんだよね」 「じゃぁ、それは最終手段で、もう一回だけ電話してみようか」 電話がありそうな近くのフェリーターミナルに行くと、確かに電話はあったけれどテレフォンカードのみしか使えないタイプでカードがどこで買えるかわかりません。そこで、オット君が携帯を取り出し設定を調整すると、なんと幸運にもつながりそうです! 「ハロー、マイネームイズイクラ〜・・・」 何度かかけた後、オーナーにつながりました。すぐに行くから待っててくれということで、私たちは再びマンションに戻りました。すると、しばらくしてオーナーさんが申し訳なさそうにやってきました。 やっと、チェックイン。 「はぁ〜〜〜もぉさんざんだよ・・・」 という気持ちは、部屋に入った途端吹き飛びました。 だって、すばらしいんだものd(≧O≦*) ひろいLDKに大型システムキッチン、ベッドルームは二つあり、広いテラスもあります。(ホテルの詳細レポートはホテルレポ|ヴィラローザ ドブロブニク) チェックインは一悶着あったけど、良い宿だから結果おーらい! 荷物を置いて一休みもそこそこ、私たちは旧市街へ観光に出かけました。 |
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